私は、通勤途上の高崎線の中で新聞を読んでいたときに、民主党が候補者を募集しているとの小さな記事がたまたま目に留まり、公募に応じたのが議員になったきっかけです。当時の民主党には、私が敬愛する羽田孜元内閣総理大臣がいらっしゃいました。日本鋼管(現JFE スチール)での輸出営業、ソニー生命での新規顧客の開拓を担当していたことが、今でも私の活動を支えています。

プロフィール

埼玉県生まれ/ きたもと幼稚園/ 中丸小学校/ 北本中学校/ 京華高等学校/ 早稲田大学法学部卒業/ 日本鋼管(現JFEスチール)にて14年間勤務/ その後、ソニー生命にて営業職を5年間勤める/2000年に民主党公募候補として衆議院初当選/2017年7期目当選/ 元内閣府副大臣/元総務副大臣/ 元衆議院懲罰委員長/ 前国民民主党企業団体委員長/ 現立憲民主党組織委員長/ 厚生労働委員会委員/ 日本アイルランド友好議員連盟/ 科学技術イノベーション議員連盟


日本の将来像
2020年代を通しての政策課題
人を大切にする国へ、新型感染症ワクチンは自国で開発する。

「政治は経済力によって政策の自由度が決まり、経済はその国が持っている科学技術の創造力を超えては発展しない」
今後、10年間は、未就学児から研究者育成まで、予算も措置し、徹底的に人に対する投資を行う。渋沢栄一翁のような人材を創ってこそ、国の独立が保て、社会は安定する。我が国の人材を育成するためにあらゆる政策手段を投入する。

「言論の自由がないようでは、日本の社会全体でも自由な発想が失われる。それは結局、人々から独創的な発想を奪い、ビジネスでのイノベーションも阻害する」(塩野七生氏も同旨を述べています。)
民主主義の基盤である公文書管理を徹底し、個人情報保護を強化する。量子暗号を活用するなど通信の安全性を世界最高水準にする。

「家族を守る力になりたい。」
政治は、声を上げるだけの力が弱い方々、ぎりぎりで踏み止まっているので声を上げるだけの余裕がない方々の声を受け止めて、政策を立案し、多くの方の賛同を得て実現することが役割と考える。

衆議院議員 大島 敦


国会レポート2021年05号

新型コロナウイルス感染症、ワクチンは戦略物資

フランスのマクロン大統領は、5月7日、「アングロサクソン(アメリカ・イギリス)が多くのワクチンや原料を封じ込めている」と欧州連合(EU)首脳会議が開かれたポルトガル北部ポルトで記者団に語ったと報道されています。

15年前、2006年11月8日、私は、厚生労働委員会で、「例えばある国でヒト・ヒト感染のフェーズ4になった。ワクチン開発のためにその新型ウイルス株が同タイミングで、日本、アメリカ、イギリスに送られた。3ヶ月、半年後に、アメリカでもイギリスでもワクチンの投与が始まった。日本ではできていない。私が政府でしたら一刻も早く負けないように開発したいと思います。国民の不満を起こさないためには、同じタイミングで日本国民もワクチンの投与が始まらなければならないと思います」と、政府に対応を求めています。


●ワクチン開発、「2021年日本の敗北」
7月までには、リスクの高い高齢者への接種が終了していたので、8月に感染者が急拡大しても医療崩壊には至りませんでした。

ファイザー社と我が国政府との契約では、9,500万人分を4月から11月までに供給することが決まっているだけで、月毎に平準化され供給されるかどうかは分かりません。また、ファイザー社のワクチンは欧州域内で製造していますので、輸出するにあたっては、欧州委員会の輸出許可が航空機一便毎に必要です。輸出許可を必要とする期間は、当初は3月まででしたが、その後延長され9月まで輸出許可が求められています。

4月にドイツでファイザー社のワクチン工場が新設され、その生産余力が日本に振り向けられ、5月からようやく日本への供給が本格化しました。6月までに5,000万人分が供給され、65歳以上の高齢者への優先接種が終了したことで、その後、感染が拡大しても、ぎりぎり踏みとどまることができたのです。

しかし、感染拡大が早まったり、ワクチン供給が滞ったりして、死亡者数が跳ね上がっていたとしたら、日本国民の生死を海外企業のワクチン供給と欧州委員会の輸出許可に委ねていることも顕在化していたと思います。他国から多額(少なくとも7300億円)の費用を払ってワクチンを購入し、自国民の生死を他国に委ねざるを得なかったこの事態は、「2021年日本の敗北」です。

今回、新型コロナウイルスワクチンを自国で開発した国は、米国、英国、中国、ロシアです。自国の安全保障のために、他国に依存することを明らかに回避したのでした。その上、外交上の手段として使っています。

●他国に依存しない領域を持つこと
携帯電話やカーナビで示される現在位置は衛星からの電波で捕捉されています。それは、米軍が自国の艦船や航空機の正確な位置を特定するために1993年から運用を開始したGPS衛星の 電波を利用しています。同様の衛星システムは、ロシアではグローナス、欧州はガルレオ、インドはIRNSS、日本は準天頂衛星「みちびき」です。中国は「北斗」で、2020年6月に55基目を打ち上げ、民間にもサービスを開放しています。中国ではファーウェイなど中国製スマホは、位置測位に北斗の電波を利用しています。日本の「みちびき」以外の衛星は安全保障が主目的であり、国家有事の際には民生利用が制限される恐れがあります。従って、日本独自の測位衛星を持つことが独立国の条件と思い、予算獲得に全力を尽くし、2011年9月に準天頂衛星を整備する閣議決定に漕ぎ着けました。「大島委員が準天頂衛星「みちびき」導入で大変汗をかかれたことは私もよく承知しています」と、2013年5月、宇宙政策担当大臣が答弁しています。「みちびき」は、2018年からサービスをはじめました。この電波を使えば、他国に依存することなく、航空機も艦船も、そして私たちが使っているスマホも、どんな状況でもどこにいるのかを日本の電波で正確に捕捉できます。

私は、他国に依存しない領域を少しでも持つことが、外交上の自由度を保てると考えます。従って、新型インフルエンザの流行が収束した2010年6月、尾身茂先生もメンバーであった政府有識者会議が、「国家の安全保障という観点から、ワクチン製造業者の支援や開発の推進、生産体制を強化すべきである」とした指摘は正論です。

●科学技術の創造力を超えては発展しない
今回、日本で、ワクチンの独自開発ができなかったことは、我が国のあり方そのものを問う課題でもあります。

「政治は経済力によって政策の自由度が決まり、経済はその国が持っている科学技術の創造力を超えては発展しない」と考えています。時間があると国の研究所を訪問して、一線の研究者から研究テーマを聞き続けています。

「以前は工学部で優秀な学生が民間企業に就職することは珍しくなかったが、今は理学部でも研究者として嘱望されても民間に行ってしまう」と、研究所所長から数年前に伺いました。日本の「科学技術の創造力」が弱くなっています。

半導体の需給が逼迫しているので、我が国の半導体製造装置について調べてみると驚きでした。てっきり、ニコンやキャノンの製造装置が世界で一番微細な基盤をシリコンウエハーに焼き付けられると考えていましたが、オランダのASML社に抜かれていました。この技術は半導体製造技術の中核です。

先日、国立天文台を訪れ、常田台長から「科学技術強化法案」(法案提出者として参議院で答弁)が成立して任期付き研究者の雇用期間が伸びたことで、講師など常勤の研究職に転換できる方が出てきて研究者の励みになっていると伺いました。また、量子暗号研究の一人者である情報通信研究機構の佐々木先生は、研究者は安定した生活と自由な研究環境で力を発揮できるとおっしゃっています。

日本の科学技術を最先端にするには、今後多くの方々の理解と応援が必要です。私は、これまでの雇用法制と大学改革を検証し、科学技術研究費を逓増させるなど、我が国の研究環境を整備するために取り組んで行きます。


国会レポート2021年04号

人に頼らず子育てしていること

●Yahooニュースで取り上げられると
昨年の緊急事態宣言の際、NPO法人キッズドアは、外資系金融機関であるゴールドマン・サックスからの寄付で、未就学児から中高生まで、9,787人、4,779世帯の子供たちに文房具を配布しました。Yahooニュースで取り上げられたところ、6日間で申し込みは終了したそうです。先日、キッズドアを訪れ、受け取った子どもたちやお母さん、お父さんから寄せられた1,835通を超えるハガキを一枚一枚すべて読ませて頂きました。

「社会には様々な人がいると子どもに教えていますが、今回の件で「世の中にはこんな優しい人もいるんだね」と嬉しそうでした。」、「お絵かきが大好きな4歳児にぴったりで、すぐに塗り絵をはじめました」、「いっぱい勉強して、大人になったとき、僕が寄付できるように頑張ります」、「コロナで気持ちが沈んでいる中、あたたかい気持ちに触れ感動しました」。子どもたちからのメッセージは、絵が描かれていたりして嬉しい気持ちで溢れていますし、お母さんやお父さんから寄せられたハガキは、しっかりと書き込まれています。

「いつもは5冊195円のノートなのでcampusノート5冊に見とれてしまいました」。クレヨンやスケッチブック、定規セット、学習ノート、色鉛筆などを受け取った方からの言葉です。家庭によっては、クレヨンやスケッチブックは買えるとは思いますが、もっと他に優先すべき、例えば、食べ物などの支出があり、それで、申し込みされた方もいらっしゃったかと思います。「節約が続いていて食べたいものも食べさせてあげてないので本当に助かります」。読んでいて、皆さん、ご自身で乗り切ろうとしている、人に頼らず子育てしていることが伝わってきます。

●食事はとれているか、今でも通じる問い掛け
「要求なきところに予算配分なし」、行政は要求がないところは問題がない、満足していると見なします。しかし、政治は、声を上げるだけの力が弱い方々、ぎりぎりで踏み止まっているので、声を上げるだけの余裕がない方々の声を受け止めて、政策を立案し、多くの方の賛同を得て実現することが役割と考えています。

1972年に日中国交正常化を成し遂げた田中角栄氏は、人に会うと、「メシ食ったか」と声を掛けていたそうです。その問い掛けは、再び、重い響きを持ち、今でも通じると思います。朝、学校で「今日、朝ごはんを食べたか、お腹は空いていないか」とみんなに分からないようにそっと聞いてみる。そして、お母さんやお父さんたちは、最後までご自身でなんとかしようとしている。それが現実と思います。

●最低限の国の責務とは
2010年に高校の授業料を無償化しました。私は無償化にして良かったと思います。2019年には幼児教育が無償化され3歳以上の保育所や幼稚園に通う子供たちの保護者の負担は無くなりました。小中学校の義務教育は所得にかかわらず無償です。幼児教育も義務教育と同じように所得にかかわらず無償化することが、子供たちを分け隔てなく国が責任を持って教育することになります。所得に応じての無償化ですと、同じクラスに免除される生徒と授業料を支払う生徒が混在します。皆んなを平等に扱うことが、誰も負い目を感じないで自信を持って学校生活を送れると考えます。

以前、小学校の給食を取材し、子供たちと一緒に食べたことがあります。港区では、減農薬・減化学肥料のお米を使用していると聞きました。足立区では、限られた予算の中で創意工夫し、レシピまで公開しています。栃木県大田原市はいち早く無償化していて、生徒には、「学校給食は、みんなが納めた税金で支えられている」と説明していると、市長から伺いました。

仕事や家庭の事情で、どうしても給食が子供たちの1日のメインの食事になってしまいがちです。NPO法人の方に伺うと、これまでは、夏休みが終わると痩せてしまう学童が少なくはなかったが、コロナ禍による様々な理由で、休みでなくても体重が減ってしまう学童が多くなっていると伺いました。子供は家庭で育てることが望ましいと考えれば、具体的には、朝食や夕食を家族でとれるように、働き方を見直す必要があるでしょう。それまでは、休みの日も、朝夕も、食べたい子供たちには、所得による格差をつけることなく、お腹一杯食べられる環境を整えることが、最低限の国の責務と思います。

すべての子どもたちに、所得にかかわらず、教育、保育、医療を提供し、衣食住、なかでも食を保障する政策を強化します。未就学児までは特に手厚く支援することが必要です。最近では、山口慎太郎東大教授が6月2日付日経新聞で指摘しています。

そして、求職者支援制度(私が法制化に向けて取り組んだ制度)の給付金を拡充して、生活に心配なく保育士やサイバーセキュリティなど専門資格が取得できる公的職業訓練を広げることも必要です。個々人の職業能力を伸ばすことで、経済を効率的に運営することを目指しながら、期間の定めのない雇用への転換を図るよう取り組みます。家族で食卓を囲むことができるように、政策を推進します。


国会レポート2021年03号

科学的な根拠に基づいた政策決定と結論に至った説明責任を果たす

オリンピック・パラリンピックでは、マスコミに報道される、されないにかかわらず、全ての競技でその競技を極めたアスリートが集います。1年の延期で、今日まで、想像できない緊張感を維持されたと思います。ベストを尽くせる大会になることを願っています。

さて、地元でワクチンを接種した方は、皆さんほっとされています。「何回も電話したがずっと話し中で、孫に手伝ってもらってスマホで予約できた」とお話をなさる方が少なくなかったのも事実です。そして、ワクチンを接種されたご高齢の方々は、徐々に動きが活発になっているようです。旅行代理店で営業を担当している方からは、最近、高齢者からの問い合わせが増えてきたと伺いました。

これまで私が所属する内閣委員会や厚生労働委員会で、分科会は専門家として、政府が求める課題について提言を行い、提言に基づく判断は政治が責任を負うので「尾身先生、忌憚ないご意見を」と度々発言して来ました。

政府分科会尾身茂会長は、東京五輪・パラリンピックについて「無観客の開催が望ましい」と提言しています。観客を入れての開催は、アスリートにとっても励みになりますし、多くの方がその場でアスリートと時間を共有したい気持ちも、大会ボランティアの皆さまの東京2020に参加し支えたい情熱も叶えられたらと思います。しかし、現在の感染状況を考えると、尾身会長はじめ分科会の先生方が提言された無観客での開催は当然であったと考えます。

今後も、国民の理解を深めるためには、①分科会への諮問、②分科会の提言、③政府の判断と判断に至った理由説明が必要です。感染症対策のような因果関係がはっきりしている領域では、科学的根拠に基づいた政策決定と結論に至った理由を国民に説明し続けることが、国民に安心感を与え、国民の協力を得られるのです。

●自主的な検査を勧奨する
接種を行う期間は、令和3年2月17日から令和4年2月末までの予定です。しかし、接種が先行するイスラエルやイギリスで、インド株の感染が広がっているとの報道もあり、状況を見極めるまでは慎重な対応が必要です。

そして、6月21日に東京都の緊急事態宣言が解除されると、感染は時を待たずに広がり、7月12日に再び緊急事態宣言となりました。国民一人ひとりに、感染防止についての認識を新たにして頂くことが必要です。そのためにもPCR検査や抗原検査を、いつでも、どこでも、誰でも無料で受けられるようにして、自主的に検査と隔離を促すことが望ましいと考えます。無症状であっても陽性との結果であれば、その瞬間から行動が変わるのではないでしょうか。

新型コロナウイルス感染症対策は分科会が決める基本的対処方針で具体化されますので、厚生労働委員会で尾身茂会長に、私の経験を踏まえて以下の点を伝えさせて頂きました。

1 私は今年になって2回ほど自主的にPCR検査を受けたが、検査キットを送ってもらい、検体を郵送すれば翌日には結果が判明した。PCR検査の検体は唾液なので負担感はない。現在、企業でも、学校でも、スポーツクラブでも集団での検査を希望すれば、モニタリング検査の一環として無料で検査できるが、都道府県が限られていることと、決められた日時での事前説明を受けなければならず、申し込んでから1ヶ月を要する。地域を全国にすることと、もっと柔軟な対応で即応できるように改善が必要である。

2 また、私は出張する前日には抗原検査を行っている。抗原検査は、抗原検査キットに唾液を含ませれば10分程度で結果が判明する。市役所でも、学校でも、塾でも、スポーツクラブでも無料で配布する。例えば、飲食店には抗原検査キットが常に用意され、来店された方に配布して、その場でも、帰宅してからでも、自主的に検査することで、検査と隔離の勧奨が必要である。

●治療薬開発が今後の課題
インフルエンザでも予防接種のワクチンとともに、効果的な治療薬が開発されたことで、罹患したとしても以前ほどにはつらい思いをしないで済むようになりました。

製薬会社としては、新薬として開発に成功すれば多くの利益を見込めるので、新薬開発に経営資源を投入して進めることは当然です。一方、既存薬であっても、新型コロナウイルス感染症に治療効果が見込めるものもあります。既存薬ですので、副反応についても検証済みで安全性は担保されています.しかし、新型感染症の新規治療薬として国に承認を求めるには、罹患された方に服用して頂き、安全か、効果が認められるかを試験する治験などで莫大な費用がかかります。特許切れの薬を新型感染症用治療薬として、治験を進め、承認を得るメリットは製薬会社にはあまりありません。今、見込みのある既存薬の薬事承認に向けての治験は、医師のグループが主導して細々と行われています。

北本市にある北里大学メディカルセンター(病院)の設立に尽力され、ノーベル賞を受賞した大村智博士が開発したイベルメクチンも有望な治療薬の候補です。先日、北里研究所を訪問して、新型コロナウイルス感染症治療薬として、イベルメクチンの可能性と薬事承認への取り組みを伺いました。

イベルメクチンは特許切れの薬(駆虫薬)で、「医師主導」で治験が行われていましたが、有り難いことに、7月1日に製薬大手興和が企業治験を開始すると発表し、本格的に薬事承認に向けての治験が開始しました。医師でもある同僚議員とともに、国会でイベルメクチンを取り上げることで、政府の取り組みを促しています。

 

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❝政治は経済力によって政策の自由度が決まり、経済はその国が持っている科学技術の創造力を超えては発展しない❞
国会レポート 「新型コロナウイルス感染症、ワクチンは戦略物資」より抜粋

言論の自由がないようでは、日本の社会全体でも自由な発想が失われる。それは結局、人々から独創的な発想を奪い、ビジネスでのイノベーションも阻害する(塩野七生氏も同旨を述べています。)

❝マスコミ自身に言論の自由がないようでは、日本の社会全体でも自由な発想が失われていきます。それは結局、人々から独創的な発想を奪い、ビジネスでのイノベーションも阻害してしまうのです。❞
国会レポート 「2020年代の日本企業に必要とされる人材とは?」より抜粋 

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